長いバイアステープがなぜ必要なの?何のために使うの?
「バイアス」とは直訳すれば「斜めに」という意味で、ソーイングの場合「バイアステープ」は「斜め45度に細くカットされたテープ」のことを指します。
バイアステープの特徴は、「伸縮性がある」という事!
カーブーを縫うときに、外側のテープは伸び、内側のテープは縮むので、カーブがキレイに縫えるのです。
カーブを斜めの生地ではないテープで縫うと、シワができたり、折らないと思うように曲がってくれずキレイに出来ません。
ふちどりとして、正方形や長方形に使う時は、バイアステープではなく直線に切り出した生地を使います。
角を作ったり、伸びてほしくないところにバイアステープを使うと、飾った時に「ヨレヨレ」になって波打ってしまうので、バイアステープは使いません。
ハワイアンキルトやパッチワークキルトで四角い形に縁取る時は、バイアステープは使わずに縦か横の余った部分の生地を使うので、余すことなく使いきれます。
小物を作るときはカーブがあるものが多いのでバイアステープを使わないといけません。
八角形の形を縁取った時は角を作るのでバイアステープでなくても出来ました。
難しいと思われてしまいがちですが、作る物に応じて使い分けるといいと思います。
カーブだけでなく伸縮性を求める物にはバイアステープは必須です!
100均で売られているバイアステープを使ってもいいのですが、「共布のほうがカワイイなぁ」っていう事が小物を作っているとよくあるんです。
「カットクロス」でバイアステープを切り出そうとすると、どうしても三角形のビミョーな大きさの生地が残ってしまい、「なんにも作れない・・・」状況になってモッタイナイです!
では、長いバイアステープを大量に作る方法で、共布バイアステープをつくりましょう!
長いバイアステープの作り方
カーブのある小物やふちどりに必要なバイアステープを効率よく大量に作成しておくとすぐに使えて便利ですよ!
長いバイアステープを大量に作る方法を動画でも詳しく説明しています。
まずはこちらの動画をご覧ください(10分位で見られます)
テープの作り方やカーブのある「マスクケース」でやり方を詳しく説明しています。
最初に正方形に生地を確保してバイアステープを大量に作っておけば、生地をムダにすることもありません。
お安くてかわいい生地を見つけると多めに買って「ムダの無い作り方」で大量にバイアステープを作っておくと、その都度斜めに切り出さなくてもすぐ使えて便利なんです。
テープメーカー(バイアステープメーカー)は使わないで、ミシンでも手縫いでもちゃんと縫えますから大丈夫ですよ。
ちなみに、私は今までテープメーカー(バイアステープメーカー)は使ったこともなければ、持ってもいませんよ!
むしろ、折っていないままのほうが、使い道がいろいろあって、作品の幅もひろがります。
準備するもの
材料 | 詳細 |
正方形の生地 | あんまり小さい生地だと縫い合わせる作業が大変になるのと、つなぎ目が頻繁に続く場所ができてしまうので、1辺が50cm以上をおススメします |
長い定規 ※ | なければ2本つなげてもいいし、長さが足りればなんでもOK! |
道具 | 裁ちばさみ 「熱で消えるペン」 |
※長い定規がなければ、角を合わせて三角形に折ってしるしを付け、折り目を切ってもいいのですが、伸びるので歪まないように注意すれば作れます!丁寧に折り目を付けてくださいね。
長いバイアステープの作り方
生地の裏側を上にして、正方形の対角線に線を引き(定規がなければ折り目を付けて)カットします。
どちらか一方の生地を、そのままの向きで横に平行移動して直線部分にくっつけます。(左右を入れ替えます)
中心の辺を中表に合わせて重ね、生地を5mmずらして、5mm幅で縫い合わせます。
生地を開いたときに、しるしの線がピッタリ合うようにするために5mm(縫い代の分)ずらします
縫い目はアイロンで割ります。
斜めになった長いほうの辺と平行に、作りたいバイアステープの幅の線を丁寧に生地がなくなるまで書きます。
私の場合は小物作り用に4.5cm幅を使うことが多いので、ひたすら4.5cm幅のラインを引きます。
使い道に合わせて、いつも使っているご自分に合った幅で作ってくださいね!
最後はピッタリにはいきませんが、2cm幅があれば小物に使えるので捨てないでくださいね!
おススメは「ナスカンテープ」です!
長い辺の中心を持ち、真ん中から中表に折ります。
斜めの辺にそれぞれ5mmの縫い代線を書いておきます。
縫い代線を書いた辺同士を中表に重ねます。
ここがチョット難しい所ですが、端をピッタリ合わせてしまうと「輪ゴム」のような筒がたくさん出来ることになるので注意してください。
しるしを全部の位置であわせたら縫い代線をミシンで縫い、手かヘラで縫い目を割っておきます。(アイロンをかけてしまうと、せっかく書いたしるしが消えてしまうので要注意!)
1段ずらした方から線に沿って、つなぎ目の縫い目を割ったまま切り離します。
生地がなくなるまで切り続けます(結構延々と切りますが・・・)
長さを測ってみてびっくりですよ~!
55cmの正方形から4.5cm幅のバイアステープをカットして出来た長さは・・・なんと!
6m20cm!長くて大量のバイアステープが出来ました!
100均のバイアステープだと幅広18mmで(広げたら実質3cm幅でしたが)2mしかありません!
柄が細かく淡い色合いなので、同じ柄の小物でなくても使い道はいろいろありそうです。
当分、バイアステープには困りませんね!
長い、大量のバイアステープの完成です!
大量に作るときの5つのポイント
- 薄手の生地で正方形の生地を使うこと。
- 筒状に縫い合わせる時は「1段ずらして」縫う!これが一番大事!
- 55cmの正方形から出来るバイアステープの長さは、4.5cm幅だと6m20cm!
- テープメーカーは使わなくても簡単に付けられます。
- セリアやダイソーなど100均のバイアステープは、「幅広」と書いてあっても、折り目が浅いものがあるので用途に合わせて選びましょう。
長いバイアステープの付け方
バイアステープを付けるのは難しいと思われがちですが、ミシンでも手縫いでもカーブや角でも、やり方さえわかれば簡単に付けられます。
バイアステープの裏側の鋭角になっている側に、あらかじめ1cm幅の縫い代を書いておき、中表にしてとんがっている方を本体布端に沿わせてテープを1cm残した位置から縫い始めます。
ぐるりと一周して、戻ってきた時に端の始末をするのに必要な分です。
カーブを縫う時は、布端を沿わせて立てるようにして縫うと上手く縫えました。
ミシンの押えは「ファスナー押え」を使うとシワにならずキレイに縫うことができます。(家庭用ミシンを使っているので、工業用ミシンだと普通に縫えるのかな・・・?)
待ち針の先を、縫い代ギリギリの位置にしておくと、ちょうど押さえつけられるので上手く曲がってくれます。ゆっくり丁寧に縫いたいところです。
最初に戻ってきたら、縫い始めの1cmを平行に折り返し、その上にテープを重ね1~2cm位縫い進めて終わりです。
余ったテープは縫い始めと平行になるようにカットします。
バイアステープを裏側に倒してまつり縫いをします。
つなぎ目は、縫い終わりの生地を縫い始めの生地でくるむようにして始末するとキレイにできます。(厚みがありすぎて縫いづらい場合は、縫い終わりの生地を表に響かない程度に切り落とすと、スッキリします。)
あとは、ぐるりと一周手縫いでまつり縫いをして出来上がりです。
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